夫の不倫が明るみに出るきっかけは様々です。しかし、夫の不倫を知ったときの妻の心境はほぼ同じと言ってよいでしょう。

ある興信所のスタッフによると、夫婦仲が冷めきっている夫の不倫を知り、「これで有利な条件で別れられる」と初めは喜ぶ妻もなかにはいるそうです。しかし、調査が終わり、夫と愛人の仲睦まじそうな様子が写った写真やDVDを目の前に突き付けられた妻の大半が動揺する、あるいは泣き崩れるといいます。

家族だと思っていた人間から裏切られたときのショックは、経験した人にしか分からない類のものではないでしょうか。そして、そのショックを受けた状態から一歩進んだ時、妻が何を思いどんな行動に出るのか。これは、妻の性格や夫との夫婦関係によりケースバイケースです。夫の不倫を知ったときの妻の反応や、その後の成行きについて考えていきます。

怒りや嘆きの感情は誰に向かうのか

人がショック状態から抜け出した後にくるのは、怒りの感情だと言われています。それから“どうして私だけがこんな目に”という嘆き。時が経つにつれ諦めの境地に至り、最終的にはその出来事を受容していきます。

では、夫の不倫を知った妻の怒りや嘆きといった感情は誰に向かうのでしょう。妻の性格別に大きく3つに分けて考えます。

まずは、目の前の夫に怒りを感じるタイプです。夫に対する信用度が高いほど、裏切られたときの衝撃は計り知れません。後から考えれば、確かに夫の行動に数々の不審な点があることに気付くのですが、端から夫を信じきっている場合、毎日一緒に生活していてもなかなか気付けないものです。

妻自身が貞操観念やモラルが高い女性の場合は特に“自分がしないことは人もしないだろう”という性善説に従って生きているので、夫の裏切りによって男性はもちろん、人間全体への不信感を持つまでに至ってしまうこともあります。夫がサラリーマンで部下の女性と不倫した妻のなかには“スーツ姿の男性や若いOLを見るたびに、全員が不倫をしているように思えた”というくらい、心に深い傷を負う女性がいます。

子どもがいる場合は、父親としての自覚のなさや無責任さに怒りを感じる妻が多いです。自分が一生懸命子育てをしている間、夫は他の女性とデートを楽しんでいた、と思うだけで腸が煮えくり返る思いでしょう。

夫の愛人

怒りが夫よりも、夫の愛人に向かう妻がいます。“どろぼう猫”という使い古された言葉がありますが、まさにその心境です。“よくも私の夫(もの)に、手を出してくれたわね”と憤るタイプです。

不倫がばれた時に、「全部僕の責任だ、全部僕が悪いんだ」という謝り方をする男性がいます。潔くて誠意があるように聞こえますが、実は妻の怒りの炎に油を注ぎ、妻の愛人に対する憎悪を倍増させる最悪な台詞です。なぜなら、この言葉は裏を返せば「僕の彼女は悪くない」と言っているようなものだからです。

夫が少しでも愛人をかばう素振りを見せると、妻の憎しみは愛人に向かう傾向があります。

自分

「自己肯定感」とは、“ありのままの自分が好き”と言える感情のことを言いますが、自己肯定感の低い人は、物事を何でも自分のせいにしてしまいがちです。そのため、夫に不倫された場合も、“私が妻として至らないから、こんなことになったんだ”と自分を責める女性がいます。

確かに完璧な妻などいませんし、夫から見れば不満な点もあって当然ですが、それは夫婦としてお互いさまですし、不倫の問題とは分けて考えなければいけません。しかし、そう思えないのがこのタイプの妻の特徴で、夫のほうも妻の性格を知っているだけに、それを逆手に取って“自分が不倫に走ったのは家庭にはない安らぎを求めたからだ“などと、もっともらしい言い訳をします。

不倫を知った妻が取る行動とは

では、夫の不倫に気付いた妻はどういう行動を取るのでしょうか。いくつか例を挙げます。

興信所に調査を依頼する、または自分で調べる

例えば夫のスマホを見て、愛人の存在を知ったとしても、そのスマホの画面だけでは裁判になったとき証拠としては扱ってもらえません。夫とその愛人と思われる女性が、社会通念上に照らし合わせ、確かに肉体関係を持ったと思わるような証拠が必要です。

不倫している事は間違いないのに、証拠がないため夫にシラを切られることを避けたい場合や、離婚も視野に入れて確実に慰謝料を請求できる状況を整えたい場合は、多少費用は掛かっても証拠集めのプロである興信所に依頼する妻は少なくありません。

または、不倫相手の女性が特定できている場合や費用をかけたくない場合、妻自らが夫の不倫の証拠を掴むために奔走するケースもあります。

いずれにせよ、夫が不倫をしていることを知りながら、何食わぬ顔をして寝起きを共にする訳ですから、証拠を集め終わるまで妻にとっては地獄のような日々が続くことになります。

不倫を知った瞬間に修羅場が始まるケース

一本気で何事も白黒はっきりつけたい性格の妻は、夫の不倫が分かった瞬間に頭が真っ白になり、とにかく夫を問い詰めます。日ごろから喧嘩が激しい夫婦の場合は、物が飛んだり、拳が飛んだり……。あっという間に家庭が修羅場と化し、夫の対応次第では刃傷沙汰に発展しかねません。

何もしない

夫が不倫をしていると知っても、何もせず表面上は今まで通り暮らしていく妻もいます。

夫婦関係が冷え切っていて相手に関心がない場合や、子どもが父親に懐いているため、離婚は考えられない場合などに見られる対応です。なかには、自分も不倫をしているため何も言わない妻もいるようです。

生活自体に変化はありませんが、妻の内心の葛藤や夫への不信感が消えるわけではありません。そのため、いつ結婚生活が破たんするとも限らない、火種を抱えた不安定な状況に妻がいつまで耐えられるかが、今後の夫婦関係のポイントとなってきます。

実家の両親に相談、もしくは夫の親に直訴

夫が不倫していると知り、真っ先に自分の母親に相談する妻も少なくありません。もしくは、夫を諌めてもらおうと夫の両親に直訴することもあります。

しかし、必ずしも妻の思惑通りに事が進むとは限らず、親を巻き込むことで離婚に向けてまっしぐらに突き進んでしまうことがあります。味方になってくれると思った義理の両親から“あなたがしっかりしていないから、こんな事になったんじゃないの?”などと責められ、心の傷口をさらに広げてしまうこともあるのです。

誰でも自分の子どもが1番可愛いのです。例え息子が不倫をしたとしても、息子を庇ってしまう親が少なくないことは、妻が知っておいたほうが良いことの1つです。

自殺や自殺未遂

最悪のケースでは、妻が絶望のあまり自殺を試み、実際に亡くなってしまうこともあります。

アメリカの有名女優マリリン・モンローと、フランスのシャンソン歌手であるイブ・モンタンが不倫関係に陥ったとき、モンタンの妻は自殺を図りました。幸い、一命を取りとめましたが、実際にこのような例は他にもたくさんあります。

夫の気を引きたいためのあてつけ自殺だ、と揶揄する人は、自分が配偶者に裏切られた経験がない幸せな人なのでしょう。実際の妻の心境は、たとえ命と引き換えにしても、自分が受けた苦しみを最愛の夫に理解して欲しい、という“祈り”のようなものではないでしょうか。

まとめ

夫の不倫を知ったときの妻の心境や、その後の行動について見てきました。『配偶者に不倫がばれた!その後の展開とは』でも、妻側の対応について触れていますので、興味のある方はご一読ください。